2013年2月25日月曜日

同級生


 こんなオッサンが「同級生」なんて言葉を使うと、昔が忘れられない痛い人でしかないのですが、今回の話題は人ではありません。
 私が生まれた年と同じ年に生産された工業製品についてです。

 偶然ではありますが、私の家には同じ年の工業製品が2つあります。
 両方とも巷では骨董品扱いですが、ウチでは現役です。
 私自身、生まれたときから使っているモノはありませんから、一般的に商品として売り出された工業製品が40年後に残っていることは非常に希だと思います。
 数奇な運命を辿って私と出会い、40年もの歳月を生き残った工業製品。
 簡単に紹介いたしましょう。

canon F-1(通称:旧F-1)
 正確に言うと、このF-1は私のものではありません。借りものなのです。


正面より 



本当の所有者は私の上司。
 ご本人は当面使うつもりがない。
 でもホコリ被らせておくのは忍びない。
 しかし手放すのはイヤで所有はしておきたい。

 そこにマニュアルカメラに興味を持っている私がいた。
 そこで私に「ずーっと貸してやる」ということになりました。


使い込まれた軍艦部

 私の手元に来たときは埃だらけ、モルトプレーンはがさがさ、シャッター速度も怪しい状態でしたので、ヒガサカメラサービスさんに分解整備(OH)をお願いしました。

 OHから帰ってきたF-1はもう別モノ。全体がクリーニングされ、五分艶が良い感じです。
 驚くのは露出計以外に電気仕掛けがなく、全てバネとカムと歯車で動作することです。
 巻き上げレバーでフィルムを巻くと同時に、バネにチャージ。
 その力で1/2000のシャッタースピードを実現しています。
 もうこれシビれますぜ。電子制御じゃないんですよ、機械仕掛けなんですよ。
 極端な話、電池がなくてもフィルムとF-1があればどこでも1/2000で写真が撮れるのです。

巻き上げレバーは真鍮製

 私には極端にオーバースペックなF-1。私には使い切れないF-1。
 でも、このカメラで写真を撮るときの高揚感と言いますか、気の入りようがとても気持ちいいのです。

 どのくらい使い切れないかは、ここを参照のこと。

KAWASAKI Z750RS(通称:ZⅡ)
 濃厚なファン&オーナー達をもつ単車です。
 私は淡泊なオーナーなのでごくごく普通に乗っています。

F-1で撮りました

 昔、今出川鞠小路下ルにある「食堂BON」という喫茶店に通ってました。
そこで「カワサキのバイクだったらココのお店がいいよ」と紹介していただいたのが、
今もお世話になっている「KFライムグリーン」。
 ある日ZⅡを購入したいと相談し、売却しようとしている方を教えて頂きました。
 そしてめでたく商談成立と相成りました。

後ろに見えるのは、伊賀にある円形分水路

 最初にZⅡに乗ったときのトラックかと思いました。
 エンジンはガラガラ言っているし、走ってる最中のフレームヨレヨレだし、19インチの前輪は大回りしか出来ないし。ブレーキに至っては「効いてんのか!?」と思うくらい効かないし。

 最近の単車と比べると「ヤワい・トロい・ネムい」単車なのですが、
 ・3000rpm→5000rpmの和音がすばらしい!
 ・4000rpmからの和音エンブレは何回聞いても絶品。逝きそうで恍惚としてしまう!

この音とスタイリングからくる高揚感、何回経験してもウキウキしますね。
手に入れて16年。壊れて直すの繰り返しですが、ちょっとずつ良い単車に仕上がっています。

■追記
基本的にノーマルの雰囲気を残していますが、特にインパクトが強いカスタムは、
・アルミリム交換
・フロントフォークのスプリングを固めにしたこと
・キャブをCRからCVKに交換
・ウオタニのフルトラ採用
でしょうか。特にCVKとフルトラの組み合わせは最高に乗りやすくなったと思っています。

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